望むもの


『望むもの』  ファフナー10話 冒頭にて (一騎サイド)





共に共有した願い。

共に誓った未来。


それは、いつしか音を立てて崩れ去っていく。





「変わったよ、お前」

「変わろうとしていないのはお前だけだ。」




あまりにも冷たく、突き放される言葉。



変わるって何?

何故変わらなければならない?

いつまでも今のままでいたいと思うのは

もう叶わないのだろうか…。




俺はどうすればいい?

どうしたらお前に近付ける?

何をしてやれば………






「僕に必要なのは、この左目の代わりになるものだけだ。」






心臓を抉られるように突き刺さる言葉。

何度も何度も繰り返し魘される悪夢。

悪いのは傷つけた自分。

分かっている、

分かっているはずなのに……



それでも責めずにはいられない。

変わってしまった君を責めなければ、

俺の心が押し潰されそうになってしまうから。











今の現実から逃げるつもりなんて無いけど










でも









変わるつもりも無い。









変わってしまうなんて…

そんな事考えた事も無かったけれど






……怖い。

何も感じなくなってしまう自分が。







そんな、

そんな悲しい事は嫌だ。

変わりたくない。

人として在るべき姿を見失いたくない。




誰もが君みたいに変わりたいわけじゃないんだよ?

例え、外がどんな世界でも

せめて俺だけは…

俺の心だけは変わらないでいたい。







ずっとずっと

夢を描いたまま空を見上げ続けて

俺は何度でも言い続けてみせる。








「俺は変わらない。そしていつか、昔のお前を取り戻してみせる」















―――――ねぇ、総士は知ってた?

人は支え合っているからこそ生きていけるものなんだよ。








私の無い脳みそでは、一騎の全ての気持ちは引き出せません……
ゴメンなさいでした(滝汗)
でも、一騎以上に総士のが分からないかな…
近い内、総士サイドUPします。
心の広い方だけ読んでやって下さい。(ぎゃふっ)



2004.9.20